認知戦へのカウンター攻撃 ~米国政府がロシアの偽情報作戦を阻止~

偽情報を流すことによって思考や行動を誤ったものにする
偽情報作戦は、神話や古代文明の言い伝えにも登場するほど
長い歴史を持つ戦術であり、現代でも有効です。

そして、生成AIの発達が、その作戦をより効率的かつ
効果的に実施することができるようになっています。

いわゆるディープフェイクと呼ばれるものであり、
昨年9月30日に行われたスロベニアの議会選挙にて
使用された事例は、サイバーセキュリティ関係者に
大きな衝撃を与えました。

また、本年4月から6月にかけて行われた
インドの下院議員選挙においては、
多数のディープフェイクが確認されています。

いずれの場合も選挙結果への影響への検証は
確認されていませんが、
一定の影響が有っても不思議ではない状況です。

そのように増加する偽情報攻撃の脅威において、
希望を感じさせるニュースが今月9日に発表されました。

米国連邦政府が、ロシアの国内諜報機関と
国営放送の関係組織が運営するAIを利用した
偽情報ネットワークを支援していた
ウェブサイトのドメインを押収しました。

これにより、同偽情報ネットワークから発されていた
偽情報攻撃が阻止されたことになります。

無論、攻撃者もこのまま手をこまねいているわけはないので、
今後も警戒が必要ですが、今回のこの対応は米国と親しい関係にある
自由主義諸国にとって一つのモデルケースと
なり得るものではないかと筆者は愚考します。

※こちらは、執筆時点2024年7月17日での情報に基づいて書かれています。
従って、その後に明らかになった事などが
内容の充足度合いや正確さに影響を及ぼしている可能性が有ります。

弊社の社名となっている「レジリエンス」は
「回復力」や「弾性」を意味する英単語です。

つまり、環境の変化や突発的な事象に対して
しなやかに粘り強く対応していく
立ち位置を意味しています。

目まぐるしく変化する時流の中で
それを見極めつつ流されない解決策を提案致します。

そして、弊社は、ITインフラとセキュリティの
プロフェッショナル集団として多数の実績を誇る
株式会社アイロバと密接なパートナー関係にあります。

同社はWAFのBlueSphereをはじめとした
国産独自開発のソリューションも多数保有し
同時に、インターネットから脆弱性の露出状況を把握できる
SecurityScorecardの国内代理店でもあります。

【監修】
サイバーレジリエンス株式会社 CTO 米沢 和希
■CISSP-ISSAP(情報システムセキュリティプロフェッショナル認定)
■CISA(公認情報システム監査人)
■PMP (プロジェクトマネジメントプロフェッショナル国際資格)